からっぽ/
めー
さあね
さあさあ
さあって
またぎ足で飛んでった
あさって、だったものが
ねえ
誰かが誰かを愛したこと
憎んだこと
奪い奪われ侵されて
失われてしまったかたちのないもの
生まれた証明のないもの
あさ、
起きたら
とっくにからっぽな
空をみあげても
すうっと
抜けていくだけ
ねえ
やさしさ、
だったはずの答えは
マヨネーズの隠し味に消えた
あとさきのない、呼吸のように
食べてしまった
カラスが鳴いて
僕も少し鳴る
胸いっぱいのからっぽとともに
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