訃報に涙されるのは 一体誰だ/創輝
の相手をして 散っていった兵隊達も浮かばれない
誇りなんかは無いけれど
死というものに格差をつけるならば それは国際問題ってやつになる
生まれてくるのが平等ならば
死んでいくのも平等だ
涙されない死である義務はなく
お偉い一人の訃報にしか耳を傾けられない世界でもあるまい
だから僕は
お偉い人々の死には涙を流さず 感謝して
少女の死には花を供える僕になりたい
僕の死には 一輪の白菊でも贈りたい
お偉い人の死には 拍手と手紙を贈りたい
少女の死には 大きな花束と…………
戻る 編 削 Point(1)