ころもがえ/
自転車に乗れない女の子
タンスの中を整理して
要らない服を捨てるように
増えてしまった思い出だけ
要らない記憶を棄てなければいけない
自販機のコールドドリンクが
いつの間にか半分
ホットになっているように
そんなふうに私も
要らない私を求められる私に
変えなければいけない
サイフもタンスも、
他にもいっぱい。
全部の容器が
すっからかんになるまで
私は酸素と二酸化炭素を
入れ替え続けなければいけない
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