パンスペルミア抄/由比良 倖
 
方不明になろうかなあなんて思いました
他殺死体になって
腸壁なんかべろんべろんになって]

……

なんて書いている自分が
原爆ひとつ作れないなんて情けない
(文脈にさ、回想を絵の具みたいにして塗り込みたいよ)
両親さえ偉大に見えるんだ
実に
偉大にね

完全に僕はコミットされてる
完全に僕はコミットされてるよ

……
コミットってなんだっけ。
知らないよ
詩みたいなの書いてみただけ


*4
ある青天の午後
私は不意に詩が書けなくなりました


*5
(ねえ神様
いるなら私に教えてよ。
何故私はいるの?
何故私は死んだの?)


*6
自虐的にしか詩は生まれない
自虐的にしか僕は生きられない
実にたくさんの憂鬱が吐き捨てられてきた
僕はそれをもったいなく思う
居ても後悔するだけの場所に
僕は何度も身を置いた
後悔することそれだけのために
安息の場所を
夢想することそれだけのために
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