冬の ハヤブサ /藤鈴呼
 
からない
何処まで 繋がるのか
もしや 途切れて しまうのか

見えない 糸だから
寧ろ 手繰り寄せたくも なる
見得ない 心だったら
どうする?

気付かずに 注いだ水は
冷凍庫で 固まって
凶器へと 代わり

昔 見た はやぶさが
バササ と 
大嫌いな 羽音を チラつかせながら
行き過ぎるのです

生き過ぎても 良いですか
粋過ぎた方が 良いですか

その根を知らずに 水遣りを続けても
仕方が無いのでしょう

上からは 見分けが付かず
思わず 注いでしまうことは 有っても
決して 受け止めない
器の 小ささを
ゆっくりと 眺めながら

溜息 交じりに
口笛を 吹く

飛び出す瞬間 雪煙が舞い 
包まれた瞬間 無になれる、

孤独だと感じていた 不安な気持ちごと 
払拭されるような 気分で

駆け抜けた
冬の ハヤブサ 

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