ぽ ん や り 。 /北街かな
て藁人形を編むのだ。切っているうちに、髪型駅前の駅員さんはあっというまに汽車に置いていかれてしまったので、玉のようにかわいらしいあずさ二号になった。こうして絶滅音源が数百万年後にリバイバルされたのち、複合娯楽施設のぜんぶは観覧車だけを残して消えた。
だけどあずさと私の思い出はそれだけにとどまらない。あずさはマンションの9兆8356億8702万9867階から飛び上がり自殺を試みたが、勢いがつきすぎて未だに飛び上がり続けているのだ。宇宙速度を第三体操まで超えて、怪王政も天皇制もなんのその、趣味はオールトの雲に溺れるボイジャーたちとの併走だ。あずさが私から旅立ってから八時ちょうどになるまで、地球はず
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