現実にあることしか言葉にはできないのか/北街かな
、かくなる前提と帰結、これなる有機的条件分岐、及びご都合のハーデス、且つ手をつなぐそして離す、またはだきしめるそしてころす、あるいはすくいだすそしてやぶる、だからとて永遠のストーリー&ストーリー、
きみのこころをうそのないことばにして、
だれかのこころをうごかすためのねえ先生あのね私、ファンタジーが書きたいんです。
私泣きながら空想行為者を奉って素敵だと絶叫に喉を焼ききります血は火になる、
星のまんなかで炉になって元素を編み出しもする、
わたし、心臓のない見え透いたスペクトルにみごと切り分け食われる不自然な星屑のせかいが書きたいのです。
死ぬ真似の姿勢でまぬけに叫んで逆流噴射し
鏡のなかみを抱きしめころすための最後の手段をコーディングしていた
現実すら、寝食されている。
皮膚のうらがわを嘔吐するための。
虹色の幻想。
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