言葉の人形たち/
まーつん
そして 我が物にする
虚しい 見せかけの愛を
それは
罪のない罪
足のつかない盗みだ
君は自分が穢されていくのに
気付くことすら無いだろう
その衣を引き裂き
その身体を包み込み
その瞳を覗き込むとき
僕は何を見るだろう
深い虚無に見つめ返され
甲高い悲鳴を ロケットのように
打ち上げたとしても
その声が
本物の君へ
届くことはない
僕らを隔てる
夜の通りの
向こう側へ
高い 高い
現実の壁の
向こう側へ…
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