秋を迎える為に作る花火があってもいい/Neutral
けずに呑み込むだけでした
それが いつかなくならないかな と
すれ違う人々から盗んだ言葉はタンスの肥やしになっていきました
砂浜に敷いたレジャーシートを丸めるように
優柔不断に 言葉を転がしていました
思い切って空に打ち上げてみたら
散らばった想いを 夜空に轟くその音一つで丸めこんだのでした
花火の光がこの星のカーテンの色を変えていき
季節は秋になりました
真っ暗な空に残ったのは
透明なガラスにつけられた手あかの様な煙だけでした
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