銀河の鳥/梅昆布茶
 
その鳥には名前が無い 永く忘れていたのかも知れない

その馬には乗り手がいない あまりに荒々しいから

その石には角が無い ずっと転がってきたから

僕は銀河の鳥の名前を知りたかった
手製の宇宙船で食料と水を積み込んでTERRAを出発したんだ

宇宙図鑑にものっていない銀河の鳥
その種類や生態は誰にもわからない

神のみぞ知るその鳥の名は遠い昔神が名付けたもの
もちろん宇宙もある有機と無機のバランスで成り立っている
それを媒介するのが銀河の鳥なんだ

僕たちは飛翔しときにワープする 時空のしきいを超えて
それは何千万年にも及ぶ旅 僕らの魂が軽やかさを保つ
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