ぼくは夢は書けない/創輝
ても、ぼくは泣けない。夢にあこがれる気持ちを努力と見間違えられるほど、ぼくは ぼくらはもう子供じゃない。
目標を達成できるだけの努力が足りなくて 何かが足りなくて 目標に届かなかったときにぼくは泣くことができる。
お前、それでいいのか?なんて先生は、眉尻を下げて困った声でたずねてきた。
夢だけで生きていけるほど 甘い世界じゃないなんて ガキでも分かることですよ。
現実だけで生き延びれるほど強くないなんて 誰より分かってることですよ?
世間はちょっと厳しい情勢にあるようですから、バランスを取れないと波に飲まれて終わりでしょ。
ぼく 器用じゃないですけどね。
努力にだけは器用さがいらないって分かりましたし、どうにかなりますよ。
目標を達成した分、バランスをとりやすくなれるそうなので。
そういいながら作文用紙に手をつけた。
「ぼくの夢 ぼくの目標」
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