はぐくまれしもの/梅昆布茶
 
ひとはうまれたしゅんかんから 死にむかってはぐくまれる

死ぬための生 それが真実かもしれない いきるよろこびは死と明暗なのかもしれない

ものごとにはじめとおわりがあるように

人にもであいとわかれがあって

それこそがいきることの根幹なのかもしれない

生は死にはぐくまれるもの その陰影が人生のすべて


肉親や恋人でさえ その理からはまぬがれえない

どんなに焦がれても それは死によって分断される

こういったうつろいが ぼくらの詩であり歌であるとおもうのだ


じんせいは光陰のすきまなのだともおもう

そのすきまを 光と風のはざまを生きる ただそれが好きなだけなのだ

その陰影を共有する そんなひととであいたいと いつもおもっているんだ

そんなひとたちと過ごしたいとおもっているんだ





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