墓標/
寒雪
間にか半分にも満たない大きさで
その姿を見たきみが
気付かれないように薄ら笑いを浮かべて
その時
ぼくは空っぽになった自分が
実は正しく時間を過ごしていたことに
ようやく合点がいった
それと同時に
これから先
変わってしまったぼくときみの
永遠が葬られるべき墓標が
今正に目の前にあるんだって
ぼくは強く意識せざるを得なかった
そんなぼくを
残酷にあざ笑いながら
太陽はゆっくりと沈んでいく
後に月と星を残して
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