五月病/
村正
れでも爛れは続いていく
途切れない朝への想い
あるいは
襲いにくる
むせかえる床から
黒ずんだ窓辺から
不透明の彼方から
終わらせないことを
決める前に選んでいた
誰かに会わないために
知らない街へ向かって
欲しいものがなくなって
それでも誰かに会いたくなった
やらなくていいことの
そのすべてを
終えてしまうまで
気の遠くなるような暇つぶしの途中
夜が収束していく気がした
替わるまで眺めていた
セロハンで貼りつけた
患いを冠した月を想って
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