魚の子/
月乃助
い
深山の
登りつめた こんな
頂に眠るようにひろがる 白い砂
みまがうことのない 海(わた)の原の
潮の香り
生は、鋭利な短剣のように
生きるものの決意をもとめ
それを 確実とする柔らかな心を欲する
この○(ほし)は、古に すべて海におおわれていた
誰もが海のもうし子
脊椎をもった ちいさな魚だったなら
カンブリア紀 あれは、
水の中の つめたい鱗をすてる
僕の始まり
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