ペーパーハウス/村正
 
を体につけた

会いに行くため

書けないのはこれからの事

修正出来ずによくわかる

紙の家に住みたい

叶うのを待っている

文字を体に書き込む度に

酸化が終わるまでの旅がつづく

擦り切れる前に飛ぶだけ

行かないで

大事なものは書き留めるから

どうか

バースデーケーキに火を

いつかは谷折りの世界






戻れないのはわかっていた






同じ素材でできた人は

きっと手紙もよこさない

真空の中にあるという

あの家に向かっていく

ゆっくりと

かみの家に向かっていく
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