精神と物質/はなもとあお
るものだ。
部屋を占めるさまざまなものたちは
そうして精神のあるわたしを支え
この世に留めさせる
ワタクシらしさ、というものをあらわしたりして
何を信じるか
何が見えているかで
精神は変わってしまうのに
物質は変わらない
だからといって
物質が正しい訳ではない
生命は
心臓が動いている限り
この世につなぎとめられる
身体の死後
精神を留めることは可能だ
言葉として
映像として
表現として
ことばは物質になりうる
人間において
物質(身体)は死ぬが
精神は生き続けることができる
死は平等に
どちらにも訪れるけれど
人間は
精神が死ぬこともある
物質が死ぬこともある
どちらが先に訪れるか、は、
運命、というものに
左右されるのかもしれない
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