墓を作る/ドクダミ五十号
 
【カロート】

骨を収めるところだ

簡単じゃないよ

市民の骨を有料で収めるうつわだからね

俺はそんな仕事は嫌だったが

青焼きを渡されちゃ嫌とも言えず

自ら重機の操りもし

配管(それが必要か?収めるのは”骨”だぜ?)

勿論

ちょうはりは自ら

トランシットの操りに

上司は驚いた

どこでそんな技量を得たか

俺は問いに答える

「なあに、人生の一片ですよ」

「実はな、この仕事には裏があるんだ。汚い契約なんだ」

直ぐに常務と代表取締役が浮かんだが現場とは無縁だよ

俺は仕事を肝終するだけさ

二%の勾配?上等
[次のページ]
戻る   Point(5)