誰かが/ボトルシップ
いた染み、例えるなら奇麗なシーツに散らばった血痕
白い部分は全て空白だ
そしてそれらを一通り拾いあつめてようやく現在の自分は過去の自分と地続きなのだと思えるのだ
だがしかし
それでも僕は何か重大なことを忘れてしまっているような不安に襲われることがある
僕は何処かで誰かととても大切な約束をしるような気がする
それは再会の約束だったのかもしれない
相手はきっと世界のどこかでその約束が果たされる日を来る日も来る日も待っているんじゃないのか
だけど僕はその約束を何処の、誰と、いつしたのかさえ思い出せないのだ
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