僕が飲んでいるもの/nonya
僕達の薄ら甘い関係は
砂糖というよりぶどう糖だった
君の囀りにも似た言葉は
体液のように僕の身体を巡り
君の微笑みの陽だまりは
L-アルギニンのように
僕の生活に治癒力と免疫力を与え
君のカフェインをまとった仕草は
くる日もくる日も僕を高揚させ
いたる所で僕を覚醒させた
なんとも心地良い関係を
終わらせたくなかった僕は
イノシトールの努力で
思考の脂身を溶かし
ナイアシンの覚悟で
心のアルコール臭を拭い去った
しかし無理な爪先立ちは
いつまでも続かなかった
終わりは突然やってきた
有頂天で隙だらけだった僕は
悪玉の巧み
[次のページ]
戻る 編 削 Point(18)