春/ドクダミ五十号
 
まごうことなく

むらさきの

かべんのいろは

うつくしく

すみれを

なでる



しょうがない

にわにはえる

きみだもの

しんでもいいんだ

なでたなら

はやはるの

さけるかべんよ

いうかやよ

いのちとこうを

たからかにとよ


あいすべきそんざいだから

はるはきたり

なやみのはてを

ふっしょくするおまえよ

なでるをゆるせ


はにゆうのいえも

いまも

あるかと

むかしのことを

おもわるる


すみれの

はなの

いちべんと

たちこめたる

りゆう


さぎり

きゆる



ひとの

こころ

あいすべき

ふめいである



だから


あいせ


あいすのだ



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