頭痛の花/よしたか
される奇妙な緊迫の文面は
意地でも固定された被害届を鬼気と強調するが
いまだ月に事実のアポロは着陸せず
あたかも似たもの同士な微笑みの違和があり
目を疑うように読みこんでみれば
なにやら引っ張られる場所に
説得の数々は途方もなく吸いこまれていく
誰が撒いた種だろう
思った通りの結果というには気が短い
散華のときは虚しい清涼で
名残も風情もなく
ちょっぴり哀しい庭仕事の知恵を残す
言葉どおりに運ばれない言葉は
一大事の執念で変換され続けた
しっかりひかれた別人というラインを抜け
身に覚えのない花嫁の距離で囁き続けた
まったくズキズキと花開いたものだ
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