猫背道/komasen333
 
女へ

雑踏で空を見上げた

遠い過去にいたはずの少年へ



今、この詩を贈る 届かないとしても

今、この詩を贈る 響かないとしても







何もないけど

この今にも光は降り注いでいるのかな

いつかこの今を振り返れば「光に溢れていた」と思うのかな







風にゆれる季節

愛に溢れる街角

月が照らす公園

夢が芽吹く駅前

当たり前だったすべてが やけに美しく見える







なつかしい香りを背に

あたらしい風景を胸に



1人きりの道

背を少し丸め歩いていく



1人だけの道

背を少し丸め歩いていく

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