ゴム人形/灰泥軽茶
 
夜目覚める

誰かが眠っている

それは誰なのだろうかと

瞳の奥でじっと眺めていると

皮膚が私の皮膚が空気の重さを感じ

それは私なのだなと気づく

目を開けて腕をさすると

妙に柔らかく

ふぅうふぅうと

息を吐き出していくと

私は少しずつしぼんでいく

吐き出された

部屋中に漂う意識の中で

お菓子のおまけのようなゴム人形が

ペロンと笑って眠っている











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