君咲く春に/
梅昆布茶
をもたらす野辺には
小川が流れて雲が映るだろう
春は祭典なのだろうか
世の中が咲き匂うならそれは
ひとの心が作る
本当の春ではないのか
春は心にやって来るもの
そしてまた
季節は
それを後押ししてくれる
僕たちはひび割れた季節を繕いながら
春をまつのかもしれない
互い違いの日々を
重すぎる夜だって
こんなに春を含んでいるんなんて思わなかったんだ
だからいまでも待っている
君咲く春を
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