半島の午後を/
梅昆布茶
ングリンのように
或いはフォーレの
亡き王女のためのパヴァーヌが聴こえる
半島を渡る風はときおり雲を散らせ
僕はふと立ち止まって足もとの雲の影を見つめるのだ
そしてまたゆっくりと歩き始めるのです
僕の足を止めた雲と風と
永遠のために
ちょっと振り返って見たのです
そしてまた歩き始めるのです
この半島の午後を
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