私の名前/もっぷ
 
お部屋の外の漆黒に
銀のスプーン揃ってる
少女は絵本を抱きながら
ちっとも読まずに泣いている

今夜はきのうと違う宵
だけども少女の時計では
背丈の伸びに判をして
こころの伸びには封をする

父さん父さん気がついて
母さん母さん名を知って
きっと香りの良いキッチン
少女にとってはどうだろか


お部屋の外の漆黒に
銀のスプーン揃う頃

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