風を待ちながら/
かんな
きみの憧れの中の
メアリー・カサットが微笑んで
わたしの心を揺れ動かす
マックス・クリンガーの追憶
その愛の違いは
晴れた日と
曇りの日の
日常を覆い尽くす大気の重さと似ている
バルコニーの鉢植えのアサガオが
咲きそしてすぼむという一連の動きを見つめて
地上に横たわり
まぶたを閉じる
眠りに触れているという
春の風を待ちながら
戻る
編
削
Point
(3)