昼下がりの砂漠/
wako
をたどって行き着く古代の街
砂の中の楼蘭
遠くで乾いた音が
動物の骨が風に転がされたのか
書架にバッグの留金が当たったのか
耳を澄ますが
空調の低い音が聞こえるばかり
時間つぶしで
遊びで入り込むには不謹慎な気がして
図書館の椅子で姿勢を正す
写真集を前に
大窓の外の銀杏の木で
わずかに残った葉が揺れて
落ち葉を踏みながら
人々が足早に歩いていく
冬の昼下がりに
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