朝の天使が見えるなら/梅昆布茶
それでもこんな朝だってあるってことさ
今日も自分のためにミルクたっぷりの
インスタント珈琲をいれてあげるのだ
整理のつかないままに生きてゆく
そんな毎日だって結構なのだ
生活の過不足を問う前に自分の比重ははかったか
朝の小鳥のうたの意味を語れないまま生きていないか
ときどきは考えてみるんだ
大したことじゃないっていうかもしれないけれど
うまく言えないけどとっても大事なことかもしれないって
思ったりもするんだ
舳先に砕ける波濤は海の領域の広さを
知らしめるもの
夜の夢を忘れないででも
その虜にならないで珈琲の
渦の中に今日一日を
溶かし込んでゆくんだ
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