十四夜/木の若芽
 
虫の音高い十四夜 小さきもののいのちの炎高く燃え
    心と月を狐色に焦がす
月の盤 地の良き声を反響す
    清き心で詩い得ば 虫の声に我の声も混じらむ
月詩う夜
    静けさまさり 安らぎませり 喜びまさり 愛しさませり
                              木が酔う夜

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