緑青の杼/empty
 
             疵口のような性器/
            光の泡に犯された未来の/
もはや穿つことの出来ない森に
貴方の膨らました頬の浮力で/世界は動く
              粘着性のない微かな祈りと呼吸によって/
まだ世界が膨らんでいる、四方八方に
光の泡に犯された未来の/
独立した排反の事象に                       美しい屹立を/
促すために           君のために慟哭を/与える
齎すために
              死から、君の臓器が溢れる、森に/
まだ目を瞑っている君に
僕は動く/
                
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