やっつけ/
Ohatu
された未来を、順に立ち、順に読んで。
浮いていく彼と、落っこちていく涙を
できるだけ逆立ちしながら、交互に見て。
仕事の無い人が、呼び止めるので、ポケットから出したんだが、
それを、温かく熟したそれを、
もう戻すことができないそれを、
そっと埋め、長い導火線に火を付けた。
それで、
ああ、誰も居ない部屋の中、ソファに僕。
老けた女が爪を切っていた。
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