自動二槽式マキナ/魚屋スイソ
、懐へ飛び込んで、左から右へ、右から左へ、何往復もしながら、侵略者たちを線路へ蹴落としていく、特急が通過していく、女子高生の、脚は強い、カラフルな、カラスの群れが、死肉を啄ばむために降りてくる、おれは手にしていた脚を守ろうと、冷たくなったふとももに頬を擦りつけ抱きしめる、強く抱きしめすぎたため、脚の付け根の断面から、血が吹き出てきて顔にかかる、紫のカラスが、尖ったくちばしをこちらに向けて滑空してくる、
血と汗にまみれた服を脱ぎ、濡れたパンツを拾い上げ、洗濯機のスイッチを入れる、パソコンにマイクを繋ぐ、録音を開始する、リリックを書きながら、今朝の夢のことを思い出す、契約書にサインを書かされ、遠い惑星からやってきた女の子の生体実験に立ちあう夢だった、
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