この空のむこう。/天使
“この空のむこうには何があるのだろうか”
あのころは何も知らなくて、
いつか空を旅することをねがっていた。
あのころは何一つ知らずに、
どこまでも果てしなく続く青い空へ・・・
翼を広げ、自由へと飛びたった。
けれど、空には何一つ手にするものは
なかった。
誰もいない中・・・現実か夢か
わからないところを
飛びまわり・・・このたびの終わりへと進み続け
気がつけば、辺りには青空など
どこにもなかった。
あのころは、何か光を求めるために
飛びたった空は、
思いより手に入るものなどなく・・・
永遠に続く道だった。
青空なんて、ただの夢のように・・・・・。
これは、夢なんだろうか。
そして僕は、どこへたどりつくのか・・・・。
戻る 編 削 Point(1)