きえ なつ/唐草フウ
 

ババババリバリ
爆竹ならす
はじけて散る
散り散りなって
どこへ

煙る、夜空の上に曇る

たぶん史実はほどほどに、くり返す
わたしもどこかでくり返している
軟い心臓の奥にあるものを刺し続けても
かなしみは埋まることがない


はげしく鳴って歩く
海まで とおくまで
ゴールはない
スタートも 始めっからなかった


燃えなければ
散ることがないのに
人は燃やしてしまう
思い出も なまえも
ふせげない

消えていくための夏













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