白ユリの如く/佐和
わたしの居場所
わたしの部屋
わたしの寝息
ここなんだ
この位置なんだ!
今はっきりと判った
ほかとは全く違う 感覚
ぴったりと
わたし、置き物になったみたいで 恥ずかしい
そこにモノが置かれているみたいに
私は 貴方という萼(がく)の上に置かれる 花びら
本当という定位置
はるか古代から ずっと 決まっていたかのように
長い歴史の上に待たれたような 至福
くっきりと 線で描いたようにわかるのはなぜ
時代を越えて待ちつづけた「ふたり」という花、今
あなたとやっと 咲かせられる
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