飽きることについての話/番田 
 
ラーメンを食べたことがあったが、あまりおいしいとは思えなかった。近所のラーメン屋で出される塩ラーメンのメンマは甘みが効いていてとてもおいしかった。だが、おいしいとただ書くだけで読者にそれがどれだけ感知されているのかを私の位置から推測することはとても難しい…。人が料理をおいしいと思うのはなぜだろう。フランス料理にしても、毎日同じメニューのものを喰わされていればまずいと感じるだろうし、久しぶりに食べる牛丼の味の方がそれに勝っている場合もある。そうなのだ。時と場合を選びとらなければ商品の価値は一気に半減するだろうし、ぎゃくにそれを選べばそれ自体よりも味が高まる場合もある。DJという仕事も周りの天候や季節などに合わせて曲を選んでいるものであり、素晴らしい選曲を時折感じる時がある。そういったバランスを考えるのは曲を作ること自体よりも大変な作業だろうと思う。一人の人間やラジオ局などが選んでいる音楽というのは、1時間もすれば絶対に飽きが生じてくるものだから。

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