夢のクオリティ/番田
趣向を持った若者が入れ替わるようにして現れることだろう。異なるのは、気象だとか、地形だとか。そういった意味で、人だとか動物よりも、場所の方がよほど立派なんだとわかる。人は入れ替わっていく。人間は世界にただ一人だという話しは真っ赤な嘘だ。同じ傾向を持った人なら多すぎるほどいる。いなくなった社員の代わりにあてがわれるような人が何人もいるように。
そういった日々につまらなさを感じて、人はギャンブルだとかドラッグにいそしむのかもしれない。そこには意図されない偶然しか無いわけだから。風俗に行っても、恋人と手を繋いでも、そこには約束されたできごとしか起こらないわけだから。とにかく、日常の中にあるものはつまらなさだけだ。休日にしても、閉じこめられたかのような日々。予測不能なことは、人を興奮させる。タロット占いもそうかもしれない。金魚すくいやダーツもそうだろう。生死をかけた犯罪のようなことは、あまりやりたくはないけれど…。現実の枠組みにあるものは、僕にとっては本当につまらないのだ。
戻る 編 削 Point(0)