紙吹雪/1486 106
舞い落ちる粉雪
二人の肩に積もって消えた
冬の終わりに
それはまるで紙吹雪
二人の舞台の幕を下ろそうとしているのか
いつも笑っていた
とても優しかった
気付けば隣にいた
貴方を愛していた
思い描いていた
明るい未来像は
いつしか不安定な
色に変わっていた
生活は長続きせずに色褪せた
空っぽの部屋 季節は過ぎ去り
舞い上がる花吹雪
貴方の気持ちをどこかへ連れ去ってしまった
いつも黙っていた
だから甘えていた
たまに強がっては
八つ当たり最低さ
届くと思っていた
想いは不安定な
夜に飲まれて今
孤独がやって来た
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