ことの次第/もっぷ
一人だったころは
素敵だった
宝石の眠りを
奔放に
貪っていられた
永遠は実在しない
一人だったころは
淋しかった
路傍で気づかれずに
一輪の君にも出会わずに
慟哭できたほどに
わたしは、それでも
一人だったころは
占わなかったそして
いまも素通り
占い街道
そういう信心もあるのだと
午前四時
一人だったころ
なんてなかった
ことにいま
気づく
的中
自転車がばらばら
一人だったころは
、
カバンがいつまでも
なにをも待たずに
さやかなままで
散って、ゆく、
ゲーム・イズ・オーバー。
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