ことの次第/もっぷ
 
一人だったころは
素敵だった
宝石の眠りを
奔放に
貪っていられた

永遠は実在しない

一人だったころは
淋しかった
路傍で気づかれずに
一輪の君にも出会わずに
慟哭できたほどに

わたしは、それでも

一人だったころは
占わなかったそして
いまも素通り
占い街道
そういう信心もあるのだと

午前四時

一人だったころ
なんてなかった
ことにいま
気づく
的中

自転車がばらばら

一人だったころは

カバンがいつまでも
なにをも待たずに
さやかなままで

散って、ゆく、
ゲーム・イズ・オーバー。
戻る   Point(1)