ゆめ/
もっぷ
かなしみの陽光の許
ひとり公園のブランコで
揺れるでもなし
揺れないでもなし
あなたは
来ない
約束の
正午
やがて傾きかけた日差しが
わたしをみちびくように
家路を
照らす
ひとりの部屋が
待っている
灯りは
六〇Wふたつきり
、きのうみた夢を
反芻して
願ってみる
かないますよう
正夢でありますよう
わたしはそこで
一輪の花だった
あなたの容赦のない手が
わたしを
摘んだの
連れて行って
連れて帰って
ふるえる菫だったこと
いま儚く
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