冬の声/
瑠音
日が射しつづける部屋と
その外の温度差が
私と君の何かに似ている
いつまでも知らないふりをすることで生まれていた美徳が
最近では感じられなくなって
限界が背後でクスクス笑いをはじめたのが不快だった
隔てることの価値を知っている窓が
ひんやりと諭す愛の
その作り方が
落ちてくるのだろうかいつか
私か君か
もしくはその両方に
どこかへの愛を歌い続ける
記憶を思い出にして君に送りたかった
入れ替わる瞬間の涙も
どうかそっとそこに潜ませて
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