ブランコがだんだん空からはなれてゆく/
パラソル
だんだん大きくなる空をみながら
わたしは運賃を払わなくていいのだろうかと心配になる
そして鳥の姿が見えなくなったころ
わたしは酸欠で死にそうになる
ふいに、ブランコは宙返りをした
わたしはもちろんすべり落ちた
多分、わたしをのせるのにあきたのだろう。
わたしは安心して地面に落ちていった
ブランコは一人でふらふら飛んでいく
自分が昔、鉄の棒にくっついていたことなど
もはや忘れているだろう
戻る
編
削
Point
(1)