終末と、始源と/まーつん
 
るだろう

 私はこれから 星を幾つか回らねばならぬ
 この惑星と同様に 自らを無為に殺していった

 ゛知的種族゛のいた星々だ

 だが彼らが本当に 自らをそう呼びならわす程
 ゛知的゛だったのであれば 自滅など するはずもなかった

 だが それはもう問うまい
 私はもういい加減に 嘆くのをやめにして
 それらの星々に 新しい始まりを注いでこなければならない゛

海は静かに漣を立てて その言葉に応え
月はその逞しい潮汐の腕で 星の籠を優しく揺らして
神の身体から注がれた 光の種子を ゆっくりと撹拌していった
やがてそれは 見渡す限りの煌めきとなって 日没の海面
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