終末と、始源と/まーつん
るだろう
私はこれから 星を幾つか回らねばならぬ
この惑星と同様に 自らを無為に殺していった
゛知的種族゛のいた星々だ
だが彼らが本当に 自らをそう呼びならわす程
゛知的゛だったのであれば 自滅など するはずもなかった
だが それはもう問うまい
私はもういい加減に 嘆くのをやめにして
それらの星々に 新しい始まりを注いでこなければならない゛
海は静かに漣を立てて その言葉に応え
月はその逞しい潮汐の腕で 星の籠を優しく揺らして
神の身体から注がれた 光の種子を ゆっくりと撹拌していった
やがてそれは 見渡す限りの煌めきとなって 日没の海面
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)