Gentle Rain/南 さやか
 
怯えた目をして 君は
フロントガラスを見つめてる

けっして僕とは目を合わせないように
それとも 心の導線を伝う火の かすかな匂いに
一時間先のことを思いながら

君は窓を開けて 風を入れる


何をそんなに クールダウンしたいの?

火照った膝に降る雨が一粒残らず
君の一部になって行く



別れようか… 退屈な毎日と

次第に激しくなる雨音を聴きながら
向かうべき場所へ 僕らは急ぐ



戻る   Point(2)