シャイな奴には白い花束を送る/アラガイs
イな奴だった 。
ただ面白いだけの本を、深読みし過ぎるような無垢さ
人生が二度あると本気で考えている、シャイな奴だった 。
人生を語らせば蒸気機関車のように沸き立ち
恋愛を語れば、次から次へと滑らかに氷の上を踊る
見栄がペリカンを装う、口の達者な伊達おとこ
稼いだ金はそれ以上に仲間たちと使い果たすのさ
「酒、賭博、おんな、、喧嘩、仲間、麻薬、狂喜、狂気」
一度めは死ねなかった
野草に生きて、それでも道端に根を張った
その後の彼を知らない、はぐれ鳥の淋しさよ
すがりつきながら石仏の巣に還るのか
それから、革のジャンパーも単車も家も、おんなも全部棄てた。
天
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