おかえりなさい。わたしは彼の内腿へキックを放つ/鈴木妙
して眠れるような気がする。
おはようございます。今日は二ページ目。短い文が間隔を開けて三つ書かれている。ひとつずつ読むことにする。まずは、
美加にやさしくする。
とある。わたしは美加ではない。弥生だ。美加という名を彼が口にしたことはなかったし、わたしの知人にもいない。ミカはいるが美加ではなく彼が知っていたとは思えない。あるいは親戚縁者なのか、東京に住んでいたときの友人かなにかなのか。あるいは漫画や小説の登場人物か 、その他か。判断材料に乏しく、詮索を続けてもきりがなかった。次はこうだ。
無断欠勤をしない。
あたりまえである。塾講師アルバイターのわたしですらちゃんと出るし、胸
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)