狂った僕と優しく眠る君/雅寛
なったかも知れない。
時が止まった様に、
雪でも降る様に感じたんだ。
閉塞したあの場所で。
君に僕の光を見ていたかった。
何時か君を支えて、
優しく包みたいと思った。
そして、今僕の腕の中に眠っている。
冷たい君に思い出一つ一つ、
微笑いながら語ろう。
安らかな君の寝顔。
やがて星が降れば、
「おやすみなさい。」
君に囁いて。
君の寝顔を見守りながら、
僕も眠ろう。
君を抱いて。
脈の位置を触って確かめる。暖かい僕の腕を。
何時の日か見た、君の優しいあの視線を思い出して……手首を切った。
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