わくわくしちゃう /ヨルノテガム
 

 *


 嘘ついた
 昨日 嘘ついた
 その前の前の前も 嘘を
 寝て起きて欠伸して、またそして嘘を。
 苦しんでいるひとは今も
 これが全て嘘だったら、嘘なんじゃないかって
 生きて暮らしていると思う
 大人は嘘が下手すぎる
 心は折れまくっている
 全て見透かして、また折れている
 訃報さえ
 何かの誕生、誕生の予感を感じさせる親しみを抱く


 *


 こおろぎや鈴虫の
 あの静かな佇まい、夜の音色を想う春

 桜の花々よりも日を照らす新緑の燃え上がる
 若く荒々しいのが好きよ夏

 クーラーや扇風機への恋が一気に冷める秋風
 星座のお話を大きなお月様から奏でられ
 雪で出来たロケットで会いに行くわと約束し

 無重力の冬を
 眠りながらの月旅行に当てるの

 うん、そりゃいいかも 。
 うん、おやつ ちょ――だい

















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